関東近県の学童強豪チームが集い、頂点を競う「第19回Gas Oneカップ学童軟式野球選手権大会」と、女子学童チームが覇を競う「第14回Ene Oneカップ女子学童軟式野球選手権大会」はいずれも9月5、6、12日に埼玉県内のグラウンドで開かれた。最終日には、さいたま市の県営大宮公園野球場で決勝が行われ、Gas Oneカップは竹園ヴィクトリーズ(茨城)、Ene Oneカップは宇都宮ウイングス(栃木)がそれぞれ優勝した。
(写真&文=鈴木秀樹)
※本塁打はランニング。記録は編集部
■GasOneカップ■
◆決勝
◇9月12日◇埼玉県営大宮公園野球場
竹園ヴィクトリーズ(茨城)
23101=7
20010=3
東村山3RISEベースボールクラブ(東京)
※5回時間切れ
【竹】小泉、松林-吉田
【東】小野、永井、佐藤、吉松-佐藤、並木
本塁打/小杉(竹)、鈴木(東)
三塁打/小泉(竹)
二塁打/松林(竹)

今なお成長中 竹園が貫禄勝ち
今年、全日本学童マクドナルド・トーナメントに初出場するなど、チーム史を塗り替える活躍を続けてきた竹園ヴィクトリーズが、この日は強力打線を誇る東村山3RISEベースボールクラブ(東京)を打で圧倒。貫禄勝ちで、6年生たちにとっては最後の大きな大会を優勝で飾った。
初回に齋藤陽太と小泉裕紀の連打から好機を広げ、佐藤拓士の適時打などで2点を先取。直後に東村山に追いつかれたものの、2回には先頭の八番・小杉透真が本塁打を放って勝ち越し、さらに松林晃徳主将の左翼線二塁打、齋藤の内野安打、吉田結乃助の適時打などで3点を追加、3回にも1点を加えて東村山を突き放し、リードを守り切った。

1回表一死から、竹園は齋藤㊤、小泉㊦の連打から好機をつくり先制

㊦リリーフ登板の松林主将は決勝で自己最速を更新する121kmを計測

昨秋の新人戦で県大会を制すると、その後も順調に成長を続けてきた、今季の竹園。小泉隆監督は「なにしろ、新人戦も全国大会も、すべてがチーム初。当然、ボクも初めての経験ばかりでしたが、とにかく選手たちがよく頑張りました」と振り返る。今大会では、昨秋のノーブルホームカップ関東新人戦で敗れた清水ヶ丘ジャイアンツ(神奈川)にリベンジを果たすなど、そうそうたる対戦相手を下して頂点に上り詰めた。
「全国大会の後も、初戦敗退に終わった悔しさがあったんでしょう、全員が普段の頑張りや自主練で随分、力をつけています。このままもう一度、全国大会を戦いたいくらいですよ」と指揮官は笑った。
2回に本塁打を放った小杉は「次につなごうと思って、コンパクトなスイングを心がけたのが、結果につながったのかな」と喜んだ。決勝のマウンドで自己最速の記録を塗り替えたのは、リリーフの松林主将。「これまでの最速は117kmだったんだけど、初めて120kmを超えました(この日の最速は121km)。ビックリです!」とニコニコ。「初日の吉川(ウイングス・埼玉)戦から、みんな調子が良くて、チームとして成長できたなって思える戦いができました」とまとめた。
夏の終わりに、上部大会初制覇で、最高のシーズン締めくくりとなった。

初の上部大会で見事! 銀メダル
敗れた東村山3RISEは、チーム初の上部大会出場。5年前のチーム結成初年度から都大会出場を続けてきた実力派軍団が、緊張の中でもしっかりと結果を残し、大仕事といっていい銀メダル獲得で大会を終えた。
「ただ、決勝では、このチームの弱点が出てしまったというか…。投手力ですね。今年は絶対的エースといえる存在がいないんです」と尾﨑俊生監督が振り返る。
先制を許した直後に1回裏には三番の鈴木翔空が本塁打を放ち、即座に同点に追いついてみせたが、その後は竹園の継投の前に、打線を封じられた。「ここまで打ち勝ってきたチームではありますが、一番手も二番手もジュニア(竹園は小泉がロッテJr.、松林主将が巨人Jr.に選出)というようなチームとなると、やっぱり厳しいですねえ…」と嘆息、相手投手陣をたたえた。
チーム結成以来、毎年、都大会出場を続けながら「手探りで活動を続けて、なんとかここまで来ることができました」と指揮官は振り返る。平日は専用練習場で「とにかく打ち込み」、グラウンドを使える日は「守備練習のみです」という練習スタイルで、チームづくりを行っている。
「これから来年に向け、また一からチームづくりですね」と尾﨑監督。今年のナインが残した記録と経験値は、後に続く後輩たちにとっても、心強い拠りどころとなるはずだ。

㊤1回裏に同点2ランを放った鈴木(中央)を迎える東村山ベンチ

▽1回戦
東村山3RISEベースボールクラブ(東京) 16-1 玉村ジュニアベースボールクラブ(群馬)
海道少年野球クラブ(栃木) 7-1 大門ベースボールクラブ(長野)
峡南Stars(山梨) 5-4 BC Glanz(埼玉)
マツザキガーデンジュニアスポーツ少年団A(福島) 7-6 船越リトルグリーンズ(静岡)
エースライオンズ(千葉) 7-6 High Heat ABLAZE(栃木)
野沢浅間キングス(長野) 12-3 今町ふたば野球スポーツ少年団(新潟)
竹園ヴィクトリーズ(茨城) 10-4 吉川ウイングス(埼玉)
清水ヶ丘ジャイアンツ(神奈川) 5-0 服織野球スポーツ少年団(静岡)
▽2回戦
東村山3RISE 10-3 海道野球クラブ
峡南Stars 9-0 マツザキガーデンJr.
エースライオンズ 7-0 野沢浅間キングス
竹園ヴィクトリーズ 6-5 清水ヶ丘ジャイアンツ
▽準決勝
東村山3RISE 13-10 峡南Stars
竹園ヴィクトリーズ 9-2 エースライオンズ
■EneOneカップ■
◆決勝
◇9月12日◇埼玉県営大宮公園野球場
オール練馬女子(東京)
0001030=4
0011021x=5
宇都宮ウイングス(栃木)
※タイブレーク7回


宇都宮 悲願の初勝利→初優勝
1点を争う展開となった好試合は、最終6回に大きく動いた。
1対2で迎えた6回表に、オール練馬女子は紙子詩子の安打に始まり、山本優愛の左中間二塁打などでチャンスメークすると、敵失に足を絡めた攻撃で3点を奪い逆転。しかし、直後の6回裏に宇都宮ウイングスが杉本美悠の安打から好機をつくり同点に。勝負は無死一、二塁開始のタイブレークに持ち込まれた。
7回表、練馬が走者を進めながらも宇都宮の好守備に阻まれ、ゼロで攻撃を終えると、宇都宮はその裏、先頭の二番・菊地絢香のバントが敵失を誘い、二走の高森結主将が一気にホームにかえりサヨナラ勝ちを果たした。
宇都宮は第1回大会から出場を続けてきたが、「実は今回の1回戦が初勝利だったんです」と秋澤壇監督が明かす。全国大会(NPBガールズトーナメント)優勝経験もある、県下の選抜チーム「栃木スーパーガールズ」に所属しない、宇都宮市内の女子選手で構成。秋澤監督は「とにかく選手たちがよく頑張ってくれました。言うことありません」と選手たちとともに、満面の笑顔だった。
㊤タイブレーク7回表、守る宇都宮はホームを狙った練馬走者を好守備で防いだ
▽1回戦
Jyoshi One(埼玉) 7-4 茨城ガールズ(茨城)
遠州ヤングガールズ(静岡) 7-5 那須北ミルキーズ栃木選抜(栃木)
越谷ドリームス(埼玉) 12-1 北毛ガールズ(群馬)
オール練馬女子(練馬) 13-2 C・ガールズ(長野)
新座ガールズ(埼玉) 7-3 足立フェアリーズ(東京)
四葉ガールズ(神奈川) 16-0 九十九スマイリー(千葉)
宇都宮ウイングス(栃木) 7-3 川口ガールズ(埼玉)
山梨選抜(山梨) 19-0 長野東J-Girls(長野)
▽2回戦
Jyoshi One 11-7 遠州ヤングガールズ
オール練馬女子 7-2 越谷ドリームス
新座ガールズ 12-8 四葉ガールズ
宇都宮ウイングス 3-2 山梨選抜
▽準決勝
オール練馬女子 6-5 Jyoshi One
宇都宮ウイングス 8-6 新座ガールズ